未曾有の「教育改革」への備えはあるか

３８年になろうとする「共通一次試験」から始まった大学入試の「センター試験」が終わろうとしています。

２０２０年度から、新しい時代に対応した大学入学試験「共通テスト」が先行実施されます。大学入学制度の改革は、我が国の小、中、高校の教育内容の大改革を促さずにはいません。
これまでも、小、中、高の勉強内容は大学入試制度の変化に敏感に反応してきました。大学が求める学生像、社会が求める人間像が、ここにきて大きく変化しています。
「センター試験」の方式では記述能力、思考力、表現力をチェックすることはできません。端的に言えば、「センター試験」と学校教育はこれら能力の不足な生徒の皆さんを育てて来たと云う事がいえます。
これまでは答えのある問題を、教わった知識を上手に使って素早く解答すれば良かったのですが、これからの勉強では、答えのない問題に対して「あなたはどう考え対応するのか、又それと同時にあなたがそう考える理由を述べること」を要求されます。
世界はいま答えのない多くの問題に直面しています。それら問題に対処していくに耐えられる人材を育てるために、この改革は避けて通ることができないのです。

２０２１年度より、現在の内容の「中１の英語」がなくなる

２０２１年、現在小学３年生の皆さんが中学１年生になった時、その英語の教科書は、ほぼ今の中２の教科書の内容になっているでしょう。
現在小学５年生の生徒さんが、２０２１年に中３生になった時、中３の勉強のやり残し分と、現在の高校１年生の英語の両方をこなすことを求められるでしょう。翌年から現在の内容の「高１の英語」がなくなり、現在の高校２年生の内容を持つと思われる新しい英語の教科書がスタートするからです。
こんな時、塾の役割はこれまで以上に重要になるでしょう。
4年間学んだ小学英語を、生徒の皆さんはきちんと中学に持って行くことができるのか。これがこの英語改革の1丁目1番地であり、あとは中学高校英語に携わる英語教師の力量次第となります。

英数研究セミナーの冬期講習

実施期間　　　12月23日～1月8日　　新規受講生は無料。
小5、小6：　　英語、算数（2教科）　　　　　　　　　　　　　　 9日間18時間　　　　　
中1、中2：　　英語、数学、国語、理科、社会（5教科）　　　　　　11日間33時間　
　＊下表をご参照ください。
 

１．小学生のための中学英語準備講座

当塾では、小学校の2年目の生徒さんには、物語文を読む上で、中学高校の文法事項を含む英文を何の問題もなく教え、生徒さんたちのほとんどがストレスなくそれらを受け入れてくれています。小学英語の大改革も当塾では平常心で迎えることができます。そのことをまずお伝えしたいと思います。
冬期講習では、中学校の英語に迅速に対応していくために、小学校で学び、なじんだ英単語や英文を文字として視覚化し、「読める」「書ける」ようにしていきます。
これが中学英語準備の始めです。まず小学校英語でまかれた種を、収穫としてきっちり刈り取っておくことが大切です。
日本人は几帳面なので、英語の発音ですらカタカナに直して理解しようとします。これは小学生においても同じです。小学生は耳で聞いた音が、聞き取れない部分まではっきりと知りたいと思っています。英語のつづりはどうなのか、できれば書いてみたいと思っています。
中1生に対するアンケートによると、そういう希望が満たされなかったと思っている生徒さんが、８０％～８４％にも上っていることが分かります。以下は平成26年の「小学校外国語活動実施状況調査」をまとめたものです。
(エデュケーショナル　ネットワークジャーナルvol.41より）
〇「小学校の外国語活動でもっと学習しておきたかったこと」に対する中1生徒の回答。
　１．「英単語を書くこと」83.7％
　２．「英語の文を書くこと」80.9％
　３．「英単語を読むこと」80.1％
　４．「英語の文を読むこと」79.8％
もっと英語を読み、書きたかった。そうすれば英語がもっと楽しく、もっと理解できただろうと云う生徒たちの思いがこめられています。
当塾の小学生の皆さんは、これらのフラストレーションを持つことなく勉強していると云う事実をお知らせしておきます。
冬期講習でその第一歩を踏み出してください。そして、講習が終わってからも継続していただければと思います。

２．今、中学生の理社が危ない

千葉県の高等学校入学試験（前期、2014～2017年調べ）の国語と数学の平均点を見ると、60～70点のあたりに一つのピークを作って正常と思われるのですが、理科、社会、英語は、20，30点～70，80点までがなだらかな丘状のグラフ（ゆるいＭ字となっています）を形成しています。
得点のピークが二つでき、二極分化していることが分かります。いままで中間層だった生徒さん達が、二つのピーク部に移動し、中間層がやせ細ってしまっていることが問題です。
当塾では中学生全員に塾専用教科書ワーク（5教科）を持たせ規則的に提出採点を行っているところです。今講習では理社も時間に入れ、学年の総まとめをします。是非ご参加ください。