ご父母面談は、,色々なことを考えさせられる良い機会になっております。
勉強を繰り返し教え、ご家庭でも一生懸命に勉強しているのに、大切なことをなかなか覚えられないという生徒さんが結構おられるわけです。「繰り返し方が足りない」と言ってしまえばそれで終わりですが、人はどんな事ならすぐに覚えることができ、どんなことが覚えるのに窮するかを考えると、少し解決の道が開けそうに思います。
 人間の記憶とコンピュータの記憶(記録)との違いは、後者はインプットされた事柄は平等に記録されますが、人間の場合は違います。自分の関心の高いもの、楽しく有益なもの、心地よいものは記憶されやすいが、関心の低いものは記憶されにくいという違いです。
 宿題や課題を期限内に済ませることを強いても、そこでやった勉強は、はやてのように右から左へ通り過ぎていきます。当然これをいくら繰り返していても結果は出ません。その課題や宿題がその生徒にとってどんな価値があり大切なものか、「それをこなすことでどんな良いことがあるかを納得・理解させること」が必要でしょう。
 しかし状況に応じて個々に説得し続けることはできませんから、生徒さんに根本的に、次の事を納得してもらう必要があります。「成績を伸ばす必勝4カ条」に書いてあります。
まず、「あなたは自分の成績をどうしたいのですか。」「本当に成績を伸ばしたいと思っていますか。」 では、「どうすれば伸ばすことができるかを、いつも考えていますか。」という事です。
自分から問題意識を持ち、自ら方法を考えることが必要です。親や教師が考えてやっても何にもなりません。自分がそれを考え、問題意識を持つことが重要です。
そうすれば、宿題や勉強の隅々にまで、思いと配慮が行き届き、大切な事柄は大切な事柄として、覚えることも容易になるものです。
 何事も自分から率先してやること。受け身の姿勢では、ちょっとした事も本当になしたことにはならないものです。精神論のように思われるかもしれませんが、器械ではない人間は、まずそこから出発するほかありません。