春哥 紀貫之 1.袖ひじて結ひし水のこほれるを春立けふの風や解覧 (そでひじて むすびしみずの こおれるを はるたつきょうの かぜやとくらん
春哥 紀貫之 1.袖ひじて結ひし水のこほれるを春立けふの風や解覧 (そでひじて むすびしみずの こおれるを はるたつきょうの かぜやとくらん
同じく六日の哥に、 (316)月花も心によりし詠め也 いかでなげきのたねも成るらん (つきはなも こころによりし ながめなり いかでなげきの たねもなるらん) (釈)月や花の眺めの姿は、見る人の心
同じく三日の歌に (313)夜もふけぬ燈の影を詠むるに いとどひとりねあきぞさびしき (よもふけぬ あかりのかげを ながむるに いとどひとりね あきぞさびしき) (釈)夜もふけた。枕辺の燈(あかり
寛永十癸酉年九月朔日のことのはになんいえる。 (310)ながつきはことわりなれや名をかさね たえぬ月影ありあけの空 (ながつきは ことわりなれや なをかさね たえぬつきかげ ありあけのそら) (釈
同廿七日 (306)奥ざとは風よりほかのおともなし 外面の小田も猶秋ぞめく也 (おくざとは かぜよりほかの おともなし そとものおだも なおあきぞめくなり) (釈)我が住まう奥里は、風の他に訪れる
寛永十癸酉年八月廿四日 (303)名のみしてよも末に成る月影を あきぬ心に思ながむる (なのみして よもすえになる つきかげを あきぬこころに おもいながむる) (釈)真夜中に一瞬名ばかりの満月に
寛永十癸酉年八月二十一日 (299)秋霧の野山も里もおぼろげに 空もひとつにふる雨の庭 (あきぎりの のやまもさとも おぼろげに そらもひとつに ふるあめのにわ) (釈)野山も里も秋霧によっておぼろ
同十九 (297)國によりいつわりてやふる秋時雨 八月中半ばの村雨のころ 空ともや (くににより いつわりてやふる あきしぐれ はずきなかばの むらさめのころ) (釈)秋の時雨は国や所に
同十七日 (295)かりそめにうゑし夏菊秋までも 奥里なれば花もながむる (かりそめに うえしなつぎく あきまでも おくざとなれば はなもながむる) (釈)ふとした思い付きで植えた夏菊が、予想外な
おなじく十五日 (292)くもりなき月の光も名をそゑて 庭草までも玉みがく露 (くもりなき つきのひかりも なをそえて にわくさまでも たまみがくつゆ) (釈)曇りなき
2022.03.15
2022.02.22
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